水のコラム
排水ホースを外すべき状況と外し方
排水ホースは最初に洗濯機を設置したときから、一切外すことはないと思っていませんか?もちろん頻繁につけ外しをするものではありませんが、外すべき状況に遭遇することもあります。
洗濯機は設置する際、基本的に業者にやってもらうことが多いので、排水ホースがどのように設置されているのか仕組みが分からない場合もあるでしょう。どのように設置されているのか分からなかったら、外し方も分からないかもしれません。
今回は排水ホースを外すべき状況と外し方について解説していきます。
排水ホースを外すのはどんなときか
まず排水ホースは、どのようなときに外すのでしょうか。
排水ホースの水漏れ
排水ホースから水漏れが確認できたら、排水ホースを交換しましょう。
排水ホースは塩化ビニル樹脂でできていることが多く、塩化ビニル樹脂は四大凡用プラスチックの一つであり身近な素材です。プラスチックなので、やはり強度が高いわけではありません。使用しているうちに劣化していき、ひびが生じたり穴が空いてきたりします。
またペットなどを飼っている場合は、ペットが排水ホースを噛んで遊ぶことにより、穴が空いて水漏れすることもあります。排水ホースはほこりをかぶっていたり、中を洗剤や柔軟剤が混ざった水が通っていたりしているものなので、ペットの身体によいものではありません。噛むのをやめさせるようにしましょう。
排水ホースの水漏れを放置したら、洗濯機の下がカビや汚れの温床になりやすくなります。劣化により水漏れしたら、設置されている排水ホースを外して新しいホースに変えるようにしましょう。
排水ホースの劣化
上記でも紹介したように排水ホースは強度が強くないので、たとえ穴が空いていなくても劣化していたら交換するのをおすすめします。凹んだり、折れがあったり、傷がついていたりする箇所を目視できたら交換の合図です。
排水ホースの掃除
排水ホースは中がうっすら見えるものと、見えないものがありますが、中が汚れているように見えたら掃除しましょう。中側だけではなく、外側もほこりなどで汚れていたら掃除することを推奨します。また排水口が臭っている場合も掃除した方がよいでしょう。
排水ホースをつけたまま掃除しようと思えばできますが、細かい部分まできれいにするならば外して作業をした方が効率よく掃除ができます。排水ホースは半年に1回掃除することをおすすめしますが、衛生面を考えると最低でも1年に1回は掃除しましょう。
洗濯機を動かすとき
洗濯機を動かすときは排水ホースを外さないと、洗濯機を動かせません。洗濯機の場所を変えたいときや引っ越しなどが挙げられます。排水ホースをつけたまま動かそうとすると、排水ホースが壊れてしまうこともあります。
排水ホースを外すために用意するもの
排水ホースは素手では外せません。道具を使って外す必要があります。
まずは外すための工具です。ドライバーやプライヤーが挙げられます。これらは排水ホースのサイズや排水口の仕組み、アース線の設置の仕方などによって、サイズや種類が異なります。事前に説明書や目視などで確認して揃えておきましょう。
次にぞうきんなど汚れてもよい布類です。排水ホースの中は正直きれいではありません。中から汚れた水やヘドロみたいなものが出てくることもあり、それらが床にこぼれてしまうこともあります。それらを掃除するためにぞうきんは多めに用意しましょう。
また排水ホースを外している最中に出てきた細かい部品を入れたり、水漏れが出た際に受け止めたりできるようにバケツもあるとより作業を進めやすくなります。
ホースクリップによって外し方は異なる
排水ホースにはホースクリップというものがついています。このホースクリップには種類があり、それぞれ排水ホースの外し方が異なります。ホースクリップごとの排水ホースの外し方を紹介します。
また排水ホースを外す前は少しでも排水ホースから出てしまう水分を少なくするため、洗濯機の脱水をかけておきます。脱水後は洗濯機の中に水分が残っていないかチェックしましょう。
排水ホースと接続口を外す瞬間は下にぞうきんを敷いておきます。水が出てきても、床を汚したり濡らしたりするのを食い止められます。
ねじ式
まずはねじ式というタイプです。ねじ式はねじ巻き式とも呼ばれており、ねじで締めることにより排水ホースを接続できるようになっています。
ねじ式の中にも厳密には2種類あり、ねじをドライバーで操作して緩めたり締めたりするタイプと、蝶ねじのようになっていて手で開け閉めができるタイプです。前者の場合は必ずドライバーが必須です。
どちらのタイプでも汚れやサビによって、思ったように開け閉めできないことがあります。その場合は潤滑油を少したらして、再度回してみると外せることがあります。
また蝶ねじの場合は前回強めにねじを締められていたら、素手ではうまく外せないことがあります。その場合はタオルの上から操作したり、プライヤーを利用したりすると力が加わりやすくなり外せる場合があります。
クリップ式
クリップ式は一番メジャーなタイプです。形状も洗濯ばさみみたいなもので、排水パイプを挟んで止めている仕組みです。
手ではさんで押したら簡単に外せます。しかし万が一思ったように押せなかったら、プライヤーを利用するとうまく外せることが多いです。
スナップ式
この3つの中ではマイナーなタイプですが、稀にこのスナップ式があります。スナップ式は唯一のプラスチック製であり、凸凹した形状です。凸凹をかみ合うようにして締める仕組みになっています。
スナップ式の場合は専用の工具があれば容易に外せます。しかし工具がなかったとしても、凹凸の部分を横にずらすように動かしたら、外せるでしょう。それでも外れなければ、交換するのを前提にプラスチックなのでカッターなど刃物で切ってしまうのもありです。
排水ホースを外すときの注意点
排水ホースを外す直前にコンセントやアース線を外しましょう。電源が入っていたとしても排水ホースは外せますが、万が一作動したり漏電が起きたりすると、洗濯機も作業する人間も危ないです。特にアース線は少し面倒に感じるかもしれませんが、必ず外しておきましょう。
また洗濯機に繋がっている水道の蛇口は、閉めてから作業を始めるのがおすすめです。一般的には蛇口が開いていたとしても洗濯機を作動させなければ水は出てきません。
しかし、なにかの拍子に水が出てきたら周りが水浸しになったり、工具や部品類も流れて見失ったりと災難に見舞われることもあります。
簡単な作業なので、蛇口は必ず閉めておくようにしましょう。
もしも自分で外せそうにない場合
自分で外せそうにない場合として、ホースクリップの仕組みが今ひとつ理解できない、ホースクリップのタイプが分からない、力を加えてみたけれどホースクリップが緩まる気配がないなどが挙げられます。
自分で外せたとしても、取りつけで分からなくなる場合もあるかもしれません。
上記のような状態になった場合は、無理をせずそのままにして業者に依頼しましょう。無理矢理進めようとすると部品が破損したり、修理代がかかったり、洗濯機を取り換えなければならなくなったりと取り返しのつかない事態に陥ることもあります。
まとめ
排水ホースの仕組みはシンプルですが、やったことがなくて慣れていないと戸惑うこともあるでしょう。慌てずゆっくり確認しながら進めていくのが大事です。
業者に依頼したらもちろん工賃など、自分で外す場合よりもお金はかかります。しかし万が一無理矢理自分でおこない、破損やトラブルに見舞われることを考えたら安いでしょう。分からなくなったら無理せず業者に依頼することをおすすめします。