水のコラム
キッチンリフォームの失敗を実例を交えて紹介
今使用しているキッチンで満足できているでしょうか。
「古くなって使いづらい」「家族が増えて収納スペースが足りなくなった」「もう少しオシャレなキッチンにしたい」といった状態では「リフォームしたい」と思いますよね。
そんなときにキッチンのリフォームがおすすめですが、場合によっては失敗してしまうことがあります。そこで今回はキッチンのリフォームで失敗してしまった実例と失敗しないためのコツについて解説します。
キッチンリフォームの参考になる失敗例
これまでよりも使いやすいキッチンにするためにリフォームしたにもかかわらず、失敗してしまったという事例があります。
ここでは失敗してしまったリフォーム事例をいくつかご紹介します。
かえって狭くなった
L型システムキッチンへのリフォームを検討している方はとくに注意です。収納部分が増え、動く範囲が狭くて済むというメリットで知られているのがL型システムキッチンです。
しかし、L型システムキッチンはコーナー部分がデッドスペースになってしまう危険性があります。例えば、シンクを大きくしコンロを3つ設置すると、下ごしらえや盛り付けをするための十分な場所がないなんて事態が起こりやすくなります。
この問題はL型システムキッチンに限った話ではありませんが、シンクを広げたりコンロ数を増加させたりすると、作業スペースが取れなくなります。最低でも45センチを目安としてスペースの確保をしましょう。
使わない機能・設備がある
リフォームで人気なのが、大型のキッチンパントリー(食糧庫)です。
常温保存可能な食品や調味料などを保管するのにとても便利です。しかし、キッチンパントリーの広さゆえに、食品がどんどん溜まっていき、気づいたときには賞味期限が切れていたなんて事例もあるようです。
キッチンパントリーに限らず、床下収納や食洗器、ビルトインのオーブンなど、リフォーム時に魅力的に感じて設置してみたものの、実際に使用してみると「やっぱりいらなかった」と後悔した事例もあるようです。
従来のキッチンでずっとほしかった機能以外でリフォーム前に魅力的に感じた場合は、一度冷静になって必要かどうか考えることが大切です。
見た目や使い勝手がイメージと違う
イメージしていたキッチンの空間と実際に完成した空間が違ったというケースもあります。さらに、L型キッチンや使わない機能の事例のように、実際に作業してみると思っていたほど使いやすくない、これはいらなかったという失敗があります。
また、親子や恋人、夫婦で料理をしたいと思っていたら、2人で作業をするスペースがなかったという事例もあります。
完成前のイメージと完成後のイメージで差異が小さくなるように設備の機能、広さなどをしっかりと確認しておくことが大切です。
暑い・寒い
キッチンは火を使用するため温度が上がりやすい空間です。作業しやすい快適な温度を保つためには小窓やキッチン家具の位置などを考え、こもらないように空気の通りをよくする必要があります。
そして壁や床の素材によっては冬にとても冷えるという場合もあります。
キッチンで快適に作業するためや食材を傷ませないために温度調節が簡単にできるようにすることや、不快な温度にならない環境づくりにも重点を置く必要があります。
暗くて電気が必須
小窓があっても必ずしも明るい空間になるとは限りません。太陽の位置や隣家との位置関係などによっては、リフォーム後のキッチンが暗くなってしまったという事例もあります。
また、キッチン自体は太陽光が入ってくるけれど、食器棚や冷蔵庫を置くスペースがなくしぶしぶ窓の前に置くことになるという事例もありました。
このようなトラブルを避けるためにキッチンリフォームではキッチンに置く家具の種類、大きさ、窓の場所などをあらかじめ業者と相談しておくことが重要です。
コンセントの位置・数が合わない
キッチンに置くものとしては冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、食洗器などさまざまな家電製品が考えられます。これらの家電製品を動かすためコンセントが必須です。
キッチンをリフォームして使いやすい空間になったにもかかわらず、コンセントの位置や数の問題で家電製品が使いづらいという事例があります。延長コードで対応すること自体は可能ですが、キッチンにコードが散乱していることは危険ですし、見た目も良くありません。
リフォーム前にコンセントの位置の確認と一緒に増設を検討することをおすすめします。
ニオイがこもる
アイランドキッチンはリビングなどと一体になっているタイプを差しています。キッチンとリビングや玄関との仕切りがないため、調理中の匂いが部屋中に拡散してしまうということがあります。
家族の生活空間と一体になっているスタイルがウリですが、それゆえに発生するデメリットも把握しておきましょう。
とはいえ、調理中の匂いは決して不快なものではないためあまり気にする必要はないかもしれません。
目線が気になる
カウンターキッチンやアイランドキッチンではリビングや玄関から、キッチン内部が丸見えということがあります。少しキッチンが汚れや、食事後に食器が散乱している状態が丸見えなことに不快感を覚える方もいるかもしれません。
清潔を維持する習慣がつくという点でいいかもしれませんが、それが気になる方は注意が必要です。また、整理整頓が苦手だという方にも、カウンタータイプやアイランドキッチンはあまりおすすめできません。
予算オーバー
リフォームを検討する際に予算を決めているかと思います。しかし、いざリフォームをしてみるとさまざまな機能や新しい構造の問題で予算オーバーしてしまうことがあります。
業者との打ち合わせの段階でどの設備を付けるといくらかかるのか、この構造にするといくらかかるのかをしっかりと確認するようにしましょう。
見積もりをしてもらうと後々予算オーバーで後悔することはなくなるでしょう。
キッチンのリフォームで失敗しないためのポイント
快適なキッチンにしようとリフォームしたにも関わらず、失敗してしまった事例がたくさんありました。キッチンのリフォームでの失敗を防ぐためには、キッチンのリフォームで実現したいこと、リフォームする箇所を明確に考えておくことが大切です。
何のためにキッチンのリフォームを検討しているのでしょうか。単に古くなってきたからなのか、食器収納スペースを広くしたいのか、動けるスペースを広くしたいのか、ガスコンロからIHコンロに変更したいのかなどなどさまざまな要因があるかと思います。
何をリフォームしたいのかを明確に考えることで、どこをどうリフォームすべきなのかが明確に見えてきます。
また、複数の目的がある場合にはどうしても譲れない希望から順に優先順位を付けるとよいでしょう。いざリフォームを具体的に検討すると、全て思い通りにならないことも出てくるかもしれません。そんな時に、優先順位に従って考えると後悔のないキッチンが完成するのではないでしょうか。
専門業者との打ち合わせの場合にはしっかりと自分の要望を明確に伝えるようにしましょう。そうすることで完成前と完成後での差異が小さくなり、満足できるキッチンとなるはずです。
まとめ
今回はキッチンのリフォームにおける失敗事例と、失敗しないためにおさえておきたいポイントについて解説してきました。キッチンに対して悩みがある場合にはキッチンのリフォームをすることで、快適に利用できる空間に変化させることができます。
しかし、欲張っていろいろな機能を取り付けたり、あまり深く考えずにリフォームしたりすると完成後に失敗したことに気づいたなんてことになりかねません。
現在リフォームを検討している方はリフォームをする前に、リフォームの目的とリフォーム希望箇所、そして希望の優先順位を明確化しておくようにしましょう。