水のコラム
その節水方法、間違ってます!正しいトイレの節水方法とは?
みなさんが何気なく流しているトイレの水、実は結構家計の負担になっています。ですから、トイレの節水に努めることは、家計の節約術の手段として間違ってはいませんが、正しい節水方法でなければ、節約どころか、余計な出費を増やすことになりかねません。
トイレは家庭内で一番水を使う場所です
みなさんのお家にある水回りの中で、使う水の量が最も多い場所はどこだと思いますか?やっぱり毎日入るお風呂かな?でもキッチンも料理や後片付けで結構水を使うし、どっちだろう?なんて考える人がほとんどだと思います。
しかし東京都水道局調べによると、家庭における水の使用量を場所別に比較すると、最も多く水を使っているのは、お風呂でもキッチンでもなく、なんと「トイレ」なのです。その割合は全体の28%で、実に1/4以上を占めています。ちなみにお風呂は23%、キッチンは22%だそうです。トイレの水は、使っているという認識があまりないため、この結果にはちょっと驚きますね。
その節水法、間違っています
トイレは家庭で一番水を使う場所、ということは、節水の効果が一番上がる場所ということになります。だからか、節約術の一環としてトイレの節水を謳うサイトはたくさんありますし、テレビや雑誌でも「賢い主婦の家計節約術」なんてタイトルで、トイレの節水方法がよく取り上げられたりします。しかし、節約をしたいあまりに、間違った節水方法を行っていると、思わぬトラブルに発展してしまうことも。ここでは、間違っている節水方法をご紹介します。
・ペットボトルをタンクに入れる
一時期流行した方法で、テレビでも紹介されていたことがありますが、タンク内に水を入れたペットボトルなどを沈めて水位を上げ、流す水の量を減らす方法です。トイレには、排泄物がきちんと下水管まで流れるように計算された水の量があり、タンク内には、適量の水が溜まるよう、標準水位というものが設けられています。
水を少なくしてしまうと、排泄物が水量不足で下水管まで流れていかず、途中で詰まってしまう場合があります。排水管が詰まると排水が逆流し、便器からあふれ出すなどの大災害が起こってしまうかもしれません。そうなると、排水管の詰まり・水漏れ・悪臭の処理など、節約した以上のお金がかかってしまいます。
また、タンク内のペットボトルにトイレの部品(鎖など)が当たり、絡まったり、損傷したりすれば、水が止まらない、流れないなどのトラブルも発生します。もちろん衛生上もおすすめできないので、もし今この方法を実行されている方がいれば、すぐに取りやめるべきです。
・どんな時でも「小」で流す
トイレの洗浄は、レバーであってもボタンであっても、通常大と小に分けられています。どちらを使うかは、個人の自由なのですが、どんな時でも「小」しか使わない、という節水方法があります。これも、ペットボトルと同じで、流すものが多い場合、小の水量では流しきれず、排水管が詰まってしまう恐れがあります。
ちなみに、大、小の使い分け方を大(便)の時は「大」、小(便)の時は「小」と思っていませんか?その分け方は厳密には正しくなく、どのメーカーのトイレでも、大小の区分はトイレットペーパーの長さが基準になっているそうです。流すトイレットペーパーが2~3mまでなら「小」、それ以上流すなら「大」を使いましょう。
正しいトイレの節水法3つ
トイレの節水は、正しい方法で行えば、家計を助ける強力な一手となります。ここでは、誰もがすぐ実行できる「初級編」から、ちょっとだけ費用や手間がかかるけれど効果が高い「中級編」、費用はかなりかかりますが、根本的解決方法となる「上級編」をご紹介します。
1.初級編
・大、小を正しく使い分ける
先ほど、間違った節水方法として、いつでも「小」しか使わないというのをご紹介しましたが、これの逆バージョンで、いつでも「大」を使う人がいます。これを適切に大・小に分けて流すだけで、節水ができます。例えば、4人家族で一日4回トイレを使うとして、全員が大のみ使う場合、大1回、小3回と使い分ける場合を比較すると、水道代は1年で約2,000円変わってくるそうです。心がけ1つで準備もお金もいらない、とても簡単な方法です。
・音を消すために水を流さない
排泄の際の音を誰かに聞かれたくない。そう思う女性は多いと思います。その場合、排泄中に水を流し、排泄後もう一度水を流すといったように、音を消すために水を2回流す人がいます。これを例えば音楽を流すなどして聞こえないように工夫し、水を流す回数を1回にすれば、水道代の節約になります。
2.中級編
・市販の節水グッズを使う
正しく節水するためには、市販の節水グッズを使うのが簡単でおすすめです。いくつか紹介しておきますね。
トイレ節水できるくん・トイレッコマ
トイレのレバーを引くと、便器に水が流れだしてから止まるまで、しばらく時間がかかります。これらの商品は、レバーを回したままの状態にしているときのみ水が流れ、手を離すとすぐに水が止まるようにできる部品です。取り付けも簡単で、多く水を流したいときは、レバーを長めに持つことで水量を調節できます。これを付ければトイレッコマで約20、トイレ節水できるくんは約40%の節水効果があるそうです。600円前後で購入できるので、お財布にも優しいです。
水洗トイレ節水器ロスカット
こちらは、レバーを回して水が流れ、最後にチョロチョロと流れる、排泄物を流すという意味では不要な水をカットできる部品です。こちらは約30%の節水効果があり、部品は半永久的に使えて、お値段も1,000~2,000円程度です。ただし、どちらのグッズも残念ながらハイタンク式、タンクレス型、節水型のトイレには使用できません。
3.上級編
・トイレの交換
みなさんは、トイレで流す水の量がどれくらいかをご存知ですか?20~30年前のトイレでは、1回につき約13lもの水を流していました。しかし今、最新の節水式トイレだと、1回に流す水の量は3.8lと、約1/4以下の水量でもきちんと排泄物を流せるように設計されているのです。単純に考えて、トイレを交換すれば、使う水の量は1/4に減ります。試算では、1年で約14,000円の水道代が節約できるそうです。初期費用は掛かりますが、長い目で見ると、トイレ交換は最も効果的な手段です。
トイレの節水は正しい方法で
家庭で使用する水の1/4以上を占めるトイレの節水は、家計のコストダウンには欠かせません。特に20~30年前のタンク式トイレを使っている方は、ぜひ節水グッズ、トイレ交換を検討してみて下さい。
水のサポート愛媛では、松山市、今治市を中心に、愛媛県の水トラブルに全力で対応しています。トイレ、そろそろ替え時かな?と思ったら、いつでもお気軽にご相談下さい。