水のコラム
奥深き中国茶の文化!中国茶の日と中国茶が持つ魅力【水道職人:公式】
中国茶は悠久の歴史と多様な文化を誇り、今もなお人々の暮らしに深く根付いています。
毎年「7月8日」の[中国茶の日は、そんな中国茶文化を見つめ直し、その魅力を世界に伝える記念日です。
今回は、中国茶の日の成り立ちや代表的なお茶の種類、楽しみ方、そして心と身体にもたらす豊かな恵みについてご紹介します。
中国茶の日の由来と意義
中国茶の日は、「NPO法人 CHINA 日本中国茶協会(本部:東京都渋谷区神宮前)」により制定された記念日です。
中国語の「7=チー」、日本語の「8=ヤ」で「チャ(茶)」と読む語呂合わせから、7月8日に制定されたのです。
お茶は古くから交易品として、シルクロードを通じて世界に広まりました。
中国茶の日は国内外の方々が中国茶の歴史や文化を理解し、次世代へ受け継ぐ大切さを再確認する機会となっています。
また、中国茶を含むお茶には、国際記念日も制定されていることをご存じでしょうか。
2019年12月19日の第74回国連総会にて、毎年5月21日を「International Tea Day」とすることが決まったのです。
参考:7月8日は「中国茶の日」┃NPO法人 CHINA 日本中国茶協会
参考:第96回:5月21日は国連制定のInternational Tea Dayですが・・・┃合同会社 ティーメディアコーポレーション
中国茶の長い歴史と発展
中国茶の歴史は数千年に及びます。
一説では、紀元前2737年に中国の伝説上の皇帝である神農帝(しんのうてい)が茶葉を煮沸(しゃふつ)し、偶然その効能を発見したといわれています。
その後、お茶は薬用として重宝され、唐の時代には嗜好品として普及しました。
宋代には茶芸や茶器が発展し、お茶の文化が芸術としても高められました。
明代(みんだい)以降、お茶の製造法が多様化し、緑茶や黒茶(くろちゃ/こくちゃ)、白茶(しらちゃ)など多彩な種類が生まれたのです。
清代(しんだい)には輸出が盛んになり、イギリスやロシアなど多くの国と交易を行いました。
このように中国茶は歴史の中で人々の暮らしと経済を支え、文化の象徴として発展を遂げてきました。
代表的な中国茶の種類と特徴
中国茶には多様な種類があり、それぞれに個性と風味があります。
代表的なものとして、六大茶類(緑茶、白茶、黄茶(こうちゃ/きちゃ)、青茶(烏龍茶)、紅茶、黒茶)と呼ばれる分類が知られています。
まず、緑茶は不発酵で爽やかな香りが特徴です。
西湖龍井(シーフーロンジン)はその代表格で、青々とした茶葉とすっきりした味わいが人気です。
次に白茶は軽い発酵が進んだお茶で、福建省の白毫銀針(パイハオインジェン)が有名です。
黄茶は緑茶に似ていますが、製造の過程で「悶黄(もんおう)」と呼ばれる工程を加え、独特の香りを生みます。
青茶は半発酵茶で、烏龍茶として広く親しまれているため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
烏龍茶の中でも、武夷岩茶(ぶいがんちゃ)や鉄観音(てっかんのん)は、香ばしさとコクが際立ちます。
紅茶は完全発酵茶で、祁門(キームン/キーマン)紅茶などが世界的に有名です。
黒茶は後発酵(こうはこう)茶で、代表的なものに雲南省の普洱茶(プーアル茶)があります。
それぞれの茶葉は産地や製造法により味や香りが変化し、奥深い魅力を楽しめるでしょう。
中国茶の淹れ方と楽しみ方
中国茶は淹れ方ひとつで風味が大きく変わります。
伝統的な工夫茶(クンプーチャ)は小さな急須や蓋碗(がいわん)を使用し、香りや味わいを最大限に引き出す淹れ方です。
最初に茶器を温めることから始め、茶葉を投入し、適温のお湯を注ぎます。
この際の抽出時間は短く、一煎ごとに香りの変化を楽しむのが特徴です。
とくに烏龍茶や白茶は繊細な香りを引き出すため、温度管理と時間が重要です。
しかし、現代では手軽に茶葉をポットで抽出する方法が普及し、日常的に気軽に楽しむ方も増えています。
現代での中国茶の楽しみ方はそれぞれで、お子様と一緒に茶器に触れたり、香りを感じる体験は食育や文化学習の一環としても有意義です。
また、茶菓子との組み合わせも魅力で、味わいを引き立て合う多様な楽しみ方もあるでしょう。
中国茶の健康効果と現代生活への取り入れ方
中国茶には多くの健康効果が期待されています。
緑茶や白茶にはカテキンが豊富で、抗酸化作用や免疫力向上に寄与します。
烏龍茶は脂肪分解を助けるポリフェノールが含まれ、ダイエットサポートにも活用されているのです。
黒茶は腸内環境を整える働きがあり、健康維持に効果的とされています。
さらに、お茶に含まれるテアニンにはリラックス効果があり、心を落ち着かせる作用が期待されます。
現代生活の中で中国茶を気軽に取り入れるためには、マイボトルに茶葉を入れて、外出先で楽しむ方法がおすすめです。
日常に中国茶の習慣を取り入れることで、心身の健康を保ちながらゆとりの時間を育めるでしょう。
未来へ伝える中国茶の魅力
中国茶はおいしい飲み物という役割だけではなく、暮らしや文化の中心に根付く存在です。
その深い味わいや香りは、人と人をつなぎ、心を豊かにする力を持っています。
これからも中国茶の日を通じて、その魅力を次の世代に伝えていくことが重要ではないでしょうか。
そのために、地域のイベントに参加したり、ご家庭でゆっくりお茶を楽しむことで、自然に文化への理解が深まります。
また、お茶の生産や環境保護に関心を持ち、支援の輪を広げていくことも、未来の中国茶文化を支える一歩です。
お子様と一緒に中国茶を味わいながら、その奥深い世界を学んでみてください。
そうした体験が、心に残る豊かな時間となるでしょう。
中国茶の日の意義
中国茶の日は歴史と文化、健康の価値を再認識する貴重な節目といえます。
普段の忙しさの中で一杯のお茶をゆっくり味わうことで、心に静かな安らぎが生まれるでしょう。
また、お子様やご家族と一緒に中国茶を楽しむことを共有する時間は、学びと喜びに満ちたひとときとなります。
中国茶の日をきっかけに、中国茶の奥深さに触れ、その恵みに感謝を深めてみてはいかがでしょうか。
一杯のお茶がつむぐ物語は、これからも暮らしを豊かに彩り続けることでしょう。
