水のコラム
マンションの水道の水圧が強くなったり弱くなったりする原因と対処法
マンションで生活していると、水道の水圧が日によって違ったり、時間帯によって変化したりすることがあります。朝のシャワー中に急に水の勢いが弱くなったり、夜中に蛇口を開けると予想以上に水が勢いよく出たりした経験はありませんか。
このような水圧の変動は、単なる不便さだけでなく、場合によっては水漏れや設備の故障につながる可能性もあります。本記事では、マンションの水道水圧が不安定になる原因を詳しく解説し、自分でできる対処法から専門業者に依頼すべきタイミングまで、実践的な解決策をご紹介します。
マンションの水道水圧が強くなったり弱くなったりする7つの原因
マンションの水圧変動には様々な要因が関わっています。建物の構造や設備の特性、使用状況など複数の原因が組み合わさって起こることも珍しくありません。代表的な7つの原因を詳しく見ていきましょう。
混合水栓と給湯器のバランスが崩れている
お湯と水を混ぜて適温を作り出す混合水栓は、給湯器と密接に連携して動作しています。そのため、混合水栓と給湯器両者のバランスが崩れると、水圧が不安定になり、温度調節も難しくなりやすいです。
混合水栓内部のパッキンが経年劣化すると、水とお湯の混合比率が適切に保てなくなり、シャワーを使用中に突然熱くなったり冷たくなったりする現象が起こります。
給湯器側の問題として多いのは、供給圧力の不安定さです。特に古い給湯器では、内部の部品が劣化して安定した圧力でお湯を送れなくなることがあります。
水道本管の工事や時間帯による影響
マンションの水圧は、建物外部の要因にも大きく左右されます。たとえば、水道局が近隣で配管工事を行うために一時的に水圧を調整した影響で、各家庭の水圧も変動するといったケースです。
時間帯による変化も見逃せません。早朝や深夜など、周囲の水使用量が少ない時間帯は水道本管の圧力が高くなるため、普段より水の勢いが強く感じられます。
反対に、朝の7時から9時頃や夜の19時から22時頃といった生活のピーク時間帯は、多くの世帯が同時に水を使うため、全体的に水圧が低下しやすいです。
建物内の配管の老朽化や漏水
築年数が経過したマンションでは、建物内の給水配管が老朽化しているため様々な問題を引き起こしやすい状態です。配管の継ぎ目が緩んだり、管自体が腐食したりすることで、水漏れが発生し、結果として水圧が低下することがあります。
特に壁の中や床下など、目に見えない場所での漏水は発見が遅れがちです。常に水が漏れ続けることで、蛇口に届く水の圧力が徐々に低下し、最終的には水の出が極端に悪くなることもあります。
漏水を放置すると、階下への水漏れ被害などより深刻な問題に発展する可能性があるため、早期発見と対処が重要です。
給湯器の容量不足やエコキュートへの変更
給湯器には、1分間に供給できるお湯の量を示す「号数」という能力表示があります。家族構成や使用状況に対して給湯器の号数が小さいと、複数箇所で同時にお湯を使用した際に供給が追いつかず、水圧が低下します。
例えば、浴室でシャワーを使いながらキッチンでお湯を使うと、シャワーの水圧が急激に弱くなることがあります。これは給湯器の能力を超えた需要が発生しているためです。
最近エコキュートに変更した場合も注意しましょう。エコキュートは貯湯式のため、構造上ガス給湯器よりも水圧が弱くなる傾向があります。
シャワーヘッドや蛇口フィルターの目詰まり
意外と見落としがちなのが、シャワーヘッドや蛇口先端部分の目詰まりです。水道水に含まれるカルキやミネラル分が長年の使用で蓄積し、水の通り道を狭くしてしまいます。
シャワーヘッドの散水板には細かい穴が多数開いていますが、これらがつまると水の出方が不均一になったり、全体的に水圧が弱くなったりします。
蛇口の先端に取り付けられているストレーナー(網状のフィルター)も同様に、サビや汚れが蓄積すると水の流れを妨げる原因となりやすいです。
止水栓の開き具合や劣化
各水回り設備に設置されている止水栓が完全に開いていないと、水圧が低下します。過去の修理や点検の際に、止水栓が中途半端な位置で止められている場合などに起こりやすいです。
長年の使用で止水栓内部のパッキンが傷み、水漏れや開閉不良を起こすこともあります。
また、他の住戸での工事や修理の際に共用部分の止水栓が操作されると、一時的に自室の水圧にも影響が出ることがあります。
マンション内での同時大量使用
マンションでは多くの世帯が同じ給水システムを共有しているため、同時に大量の水を使用すると各戸への供給量が減少します。
特に夕方から夜にかけて、多くの住民が入浴や炊事をする時間帯は水圧が低下しやすいです。朝の身支度の時間帯も同様で、シャワーや洗面所での水使用が集中します。
高層マンションの場合、受水槽とポンプで加圧する方式が採用されていますが、ポンプの能力や制御方法によっては需要の集中時に対応しきれないことも少なくありません。
水圧変動によって起こり得るトラブル
水圧の不安定さは、単に使い勝手が悪いだけでなく、様々なトラブルの原因となります。日常生活への影響から設備の故障まで、起こり得る問題を把握しておくことで、早期の対処がしやすいでしょう。
急な温度変化によるけがのリスク
水圧が急激に変化すると、混合水栓での温度調節がうまくいかなくなり、シャワー中に突然熱湯が出ることがあります。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、やけどの危険性が高く危険です。
逆に急に冷水になることもあり、心臓への負担や転倒のリスクも考えられます。浴室は滑りやすい環境のため、驚いて体勢を崩すことで思わぬ事故につながるなど、特に高齢者がいるご家庭では家庭内事故の発生につながるかもしれません。
温度変化を予測できないことから、常に注意を払いながら使用しなければならないストレスも無視できません。
トイレの流れ不良やつり
水圧が低い状態が続くと、トイレの洗浄力が不足し、汚物やトイレットペーパーが十分に流れなくなります。特に節水型トイレはもともと使用水量が少ないため、水圧低下の影響を受けやすいです。
高層階では水圧がさらに低くなる傾向があり、トイレタンクへの給水も遅くなります。その結果、次の使用までに十分な水量が確保できず、流れ不良が慢性化しかねません。
また、水圧が不安定だと、配管内の圧力変動によってトイレ使用時に配管からゴボゴボという異音が発生したり、便器内の水位が不安定になったりすることもあります。
配管の振動音(ウォーターハンマー現象)
水圧が高い状態で蛇口を急に閉めると、水流が急停止することで配管内に衝撃が発生し、「ドン」という大きな音が響くことがあります。これをウォーターハンマー現象と呼びます。
ウォーターハンマー現象は単に音がうるさいだけでなく、配管への物理的な負担も大きく、継手部分の緩みや亀裂の原因となる可能性が高いです。繰り返し発生すると、配管の寿命を縮めることにもなります。
深夜や早朝など静かな時間帯に発生すると、近隣への騒音問題にも発展しかねません。
給湯器や家電製品の不調
水圧が極端に低いと、ガス給湯器の安全装置が作動して燃焼が停止し、お湯が出なくなることがあります。一定の水圧がないと点火しない仕組みになっているためです。
洗濯機や食器洗い機も正常に動作しないことがあります。給水圧が不足するとエラー表示が出て運転が停止したり、給水時間が異常に長くなったりするでしょう。
逆に水圧が高すぎる場合は、機器内部のバルブや配管に過度な負担がかかり、水漏れや故障のリスクが高まります。
自分でできる水圧トラブルへの対処法
水圧の問題すべてが専門業者でなければ解決できないわけではありません。原因によっては、簡単な作業で改善できることもあります。自分で試せる対処法を具体的にご紹介します。
止水栓の調整
まず確認したいのが、各水栓の止水栓の開き具合です。止水栓は通常、マイナスドライバーで調整できる溝があり、左に回すと開き、右に回すと閉まります。
キッチンの場合はシンク下の扉を開けると、壁や床から出ている配管に止水栓があります。洗面台も同様に、下の収納部分に止水栓が設置されていることが多いです。
調整する際は少しずつ回し、水の出具合を確認しながら行いましょう。急激に開けすぎると水圧が高くなりすぎることがあるため注意が必要です。
蛇口とシャワーヘッドの掃除
蛇口の先端にあるストレーナーは、モンキーレンチなどで取り外せます。中に溜まったゴミや水垢を歯ブラシなどで丁寧に取り除きましょう。
シャワーヘッドの掃除も効果的です。ヘッドを取り外し、酢を薄めた水に30分ほど浸けておくと、カルキ汚れが落ちやすくなります。
散水板の細かい穴は、爪楊枝や針などで一つずつ掃除してください。地道な作業ですが、つまりを解消することで水圧が大幅に改善することがあります。
水道メーターで漏水チェック
漏水の有無を確認するには、家中の蛇口をすべて閉めてから水道メーターを観察します。メーター内のパイロット(小さな羽根車)が動いていれば、どこかで水が漏れているかもしれません。
5分程度観察を続け、わずかでも動きがあれば漏水の可能性が高いため、早急に対処しましょう。
漏水が確認された場合は、自分で修理しようとせず、専門業者に依頼することをおすすめします。
水の使い方を工夫して水圧を安定させる
家族で協力して、水の使用時間をずらすことも有効な対策です。シャワーを使う時間帯を決めたり、洗濯機のタイマー機能を活用したりすることで、同時使用を避けられます。
特に給湯器の容量が限られている場合は、シャワー中は他の場所でお湯を使わないようにするだけでも、水圧の安定に効果的です。
生活パターンを少し工夫するだけで、水圧の問題が大幅に改善されることもあります。
愛媛県でおすすめのホームセンター
水回りの修理に必要な部品や工具を購入する際に便利なホームセンターをご紹介します。
DCM美沢店
住所:愛媛県松山市美沢1丁目9番33号
営業時間:8:00〜20:00
ガーデニング用品から日用品まで幅広い品揃えが特徴です。駐車場も広く、買い物しやすい環境が整っています。
DCM朝生田店
住所:愛媛県松山市朝生田町6丁目2番38号
営業時間:9:00〜20:00
生鮮食品から日用品まで揃う総合店で、水回り用品も充実しています。スタッフの対応が親切との評判です。
コーナン三津浜店
住所:愛媛県松山市大可賀3丁目670-11
営業時間:8:00〜20:00
プロ向けの専門コーナーも併設されており、本格的な修理用品も入手できます。価格も手頃で利用しやすいお店です。
DCM重信店
住所:愛媛県東温市野田3丁目2番地5
営業時間:8:00〜20:00
DIY用品や工具類が充実しており、水回り修理に必要な部品も豊富に取り揃えています。
DCM新居浜店
住所:愛媛県新居浜市瀬戸町甲4101
営業時間:8:00〜20:00
地域密着型の大型店舗で、家庭用品から専門的な工具まで幅広く取り扱っています。
自力で対処できないときは?プロに相談すべきサイン
水圧トラブルの中には、専門的な知識や技術がないと解決できないものもあります。無理に自分で対処しようとすると、かえって状況を悪化させる可能性もあるため、適切なタイミングで専門業者に相談しましょう。
排水管のつまりが関係している場合
水圧の変動と同時に、排水の流れが悪くなっている場合は要注意です。排水口からゴボゴボと音がしたり、悪臭が上がってきたりする症状があれば、排水管のつまりが水圧に影響を与えている可能性があります。
排水管の問題は、高圧洗浄機などの専門機材がないと根本的な解決はできません。市販のパイプクリーナーでは一時的な改善しか期待できないことも多く、プロの技術が必要です。
特にマンションの場合、排水管は他の住戸と途中からつながっていることが多いため、適切な処置をしないと近隣住戸に迷惑をかける恐れもあります。
漏水や設備故障が疑われる場合
壁や天井にシミができていたり、床が湿っていたりする場合は、見えない場所で漏水している可能性が高いです。水漏れ箇所を確定し修理するため、早急に専門業者による調査を依頼しましょう。
給湯器から異音がしたり、エラー表示が頻繁に出たりする場合も、設備の故障が考えられます。給湯器は複雑な機器のため、素人判断での修理は危険です。
水道メーターのパイロットが回り続けている場合も、どこかで漏水していることを示しています。漏水箇所の特定と修理は専門技術が必要です。
原因不明で複数箇所に症状が出ている場合
特定の蛇口だけでなく、家中の複数箇所で水圧の異常が起きている場合は、建物全体の給水システムに問題がある可能性があります。
水圧以上の原因の特定自体は難易度が高く、配管の経路や給水方式など建物の構造を理解している専門業者でないと対応できません。
また、症状が日によって変わったり、時間帯によって異なったりする複雑なケースも、プロの診断が必要です。
マンションの水道トラブルは「えひめ水道職人」へ
マンションの水圧トラブルでお困りの際は、私たち「えひめ水道職人」にお任せください。愛媛県の水道局指定工事店として、確かな技術と豊富な経験で、お客様の水回りの問題を解決いたします。
24時間365日受付対応しており、年末年始やお盆期間中でも変わらずサービスの提供が可能です。お電話いただければ、最短30分から1時間ほどで現地へ訪問し、迅速にトラブルを解決いたします。給水装置工事主任技術者をはじめとする有資格者が在籍しており、マンション特有の複雑な配管システムにも適切に対応できるためご安心ください。
作業前には必ず詳細な見積もりをご提示し、お客様にご納得いただいてから修理を開始いたします。お支払い方法は、現金のみならずクレジットカードや銀行振込、QRコード決済、コンビニ支払いなど、多様な方法から選択可能です。
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