水のコラム

【2026年最新版】「愛媛県は暖かい」が一番危険?エリア別の水道管凍結対策ガイド

2025年12月29日  その他


「愛媛で水道管が凍るなんて、めったにないでしょ?」――そんな風に思っていませんか?
実は愛媛県でも、冬場の水道管凍結トラブルは毎年発生しています。
 
特に松山市や今治市などの平野部では、「雪も積もらないし、うちは大丈夫」と考えがちですが、突然の寒波で配管が破裂するケースが少なくありません。
一方で、スキー場もある久万高原町(くまこうげんちょう)や、冷え込みの厳しい東温市(とうおんし)、新居浜市の山手などでは、冬用タイヤが必須になるほどの積雪に見舞われることも。
 
同じ愛媛県内でも、エリアによって冬の景色はガラリと変わるんです。
年末年始の帰省中や、お仕事に行く前の忙しい朝に水道が使えなくなってしまうのは避けたいですよね。
そこで今回は、愛媛県ならではの凍結リスクと、見落としがちなチェックポイント、そして具体的な予防策についてご紹介します。
愛媛の冬を安心して過ごすためのヒントにしていただければ幸いです。
 

雪が少ない地域でも凍結トラブルが起きる理由


松山市などの平野部は、確かに四国の中でも雪が少ないエリアです。
ですが、実はその「油断」こそがトラブルの原因になっていることがあります。
 

「今まで大丈夫だった」からこその対策不足

瀬戸内海沿岸部では、冬でも日中は10℃を超える日が多く、雪が積もることも稀です。
そのため、雪の多い地域では定番の「分厚い保温材」や「凍結防止帯(ヒーター)」が標準装備されていない住宅も多く、この対策不足こそが大きな落とし穴になりがち。
 
一般的に、水道管の凍結トラブルは気温「マイナス4℃」を目安に注意喚起されることが多いです。
ただし、防寒対策が薄い水道管や風当たりの強い場所では、マイナス4℃に達していなくても、条件次第で簡単に凍ってしまうため注意が必要です。
 

昼夜の寒暖差が配管にダメージを与える

愛媛の冬は、晴天率が高い地域特有の「寒暖差」にも注意が必要です。
昼間はぽかぽかと暖かくても、雲がない夜は地表の熱が逃げていく「放射冷却」が強く起こります。
 
昼間は10℃台あったのに、夜明け前には一気に氷点下まで冷え込む……この激しい寒暖差による膨張と収縮が、水道管や給湯器の配管に大きな負担をかけ、寿命を縮めてしまいます。
 

沿岸部と内陸部で異なる凍結リスク


愛媛県は「東予・中予・南予」とエリアごとにかなり気候が異なるのが特徴ですが、凍結リスクに関しては「沿岸部」か「山間部」かによっても有効な対策方法が変わってきます。
 

【松山市・今治市など瀬戸内海沿岸部】

瀬戸内海沿岸部では、温暖な気候ゆえの「設備の無防備さ」がリスクになります。
特に、昭和に建てられた木造住宅や、リフォーム前の古いお宅では、水道管に保温材が十分に巻かれていないケースがあります。
「今まで何十年も平気だったから」と放置していると、記録的な寒波の朝に突然配管が破裂し、水浸しになってしまう……という事例が後を絶ちません。
また、海からの潮風による塩害で配管が弱っていることも、リスクを高める要因です。
 

【久万高原・東温・新居浜などの内陸・山間部】

久万高原町などの山間部は「四国の軽井沢」とも呼ばれる避暑地ですが、冬はマイナス5℃を下回る極寒の地となります。
また、新居浜市や西条市などの東予エリアは、海からの風だけでなく、四国山地から吹き下ろす「やまじ風」のような冷たい強風にさらされる地域でもあります。
これらの地域では、基礎が高い家や、床下の通気性が良い家で、冷気が床下を通り抜けて配管を凍らせるケースが多発します。
 

瀬戸内海の「塩害」と「給湯器」のトラブル


水道設備の中でも、特に屋外に設置される給湯器は、寒風の影響をダイレクトに受けるため凍結しやすい箇所です。
また、沿岸部では瀬戸内海からの「潮風」にも注意が必要です。
塩分を含んだ風が、配管を守っている保温材やテープをボロボロに劣化させ、むき出しになった配管が凍結してしまうというケースが目立ちます。
 
冬に起こりやすい給湯器の症状

  • ●お湯が出ない(水は出る)
  • ●給湯器本体の下に水が溜まっている
  • ●リモコンにエラー表示が出る

 
これらは凍結による配管破損の可能性が高い症状です。
特にマンションの開放廊下や、北風が吹き抜ける勝手口などに給湯器がある場合は注意が必要です。
 
自分での対応が難しいと感じる場合は、一度専門の修理業者に相談してみてください。

給湯器を寒さと劣化から守る対策

  • ●電源は抜かない:給湯器には「凍結防止ヒーター」が内蔵されています。帰省などで留守にする場合も、ブレーカーは落とさないでください。
  • ●保温材のチェック:沿岸部では、塩害で保温テープが剥がれ落ちていることがあります。配管がむき出しになっていないか確認し、必要なら巻き直しましょう。
  • ●配管カバーの設置:強風や塩害対策には、メーカー純正の配管カバーなどの設置が最も安全で安心でしょう。給湯器下の配管を覆うことができるため、高い凍結防止効果が期待できます。

 

今日からできる凍結予防策


天気予報で「明日の朝は冷え込む」と言われたら、就寝前に少しだけ準備をしましょう。
特別な道具がなくても、今すぐできる対策です。
 

最も確実な「ちょろ出し」

就寝前に、お風呂やキッチンの蛇口から「鉛筆の芯くらいの太さ(約4mm)」で水を出しっぱなしにします。
流れている水は凍りにくいため、愛媛のような地域では最も手軽で確実な方法です。
 

露出配管の「保護・保温」

屋外のむき出しになっている蛇口に、使い古したタオルや気泡緩衝材(プチプチ)を巻き付けます。
濡れると逆に凍ってしまうため、必ず上からビニール袋をかぶせてテープで止めてください。
 

水道メーターボックスの保温

意外と見落としがちなのが、地面に埋まっている「水道メーター」です。
特に内陸部では地面ごと冷え込んで凍結することがあります。
ボックスの中に発泡スチロールの破片や、ビニール袋に入れたタオルなどを詰め、空気の層を作って保温してあげましょう。
 

みかん農家など広い敷地を持つ住宅での特別対策


愛媛県ならではの環境として、みかん畑や作業場が敷地内にあるお宅や、広いお庭があるお宅では追加の対策が必要です。
 

広い敷地の「使わない水道」に注意

農家住宅では、母屋だけでなく、倉庫、選果場、畑の脇など、広範囲に水道が引かれていることがよくあります。
普段あまり使わない屋外の蛇口や、ホースをつなぎっぱなしの散水栓は、凍結対策が後回しになりがちです。
 
配管が長いぶん凍結リスクも高く、目の届かない場所で破裂して、「気づいたら水道料金が跳ね上がっていた」ということも。
冬の間使わない蛇口は、しっかりと水抜きをし、保温材でぐるぐる巻きにしておくことをおすすめします。
 

年末年始に家を空ける時のポイント

年末年始などのタイミングで実家に帰省する方や、旅行で家を数日間空ける方は、不在時の凍結に注意が必要です。
人が生活していない家は室温が下がり、凍結リスクが急激に高まります。
 
【留守にする前のチェックリスト】

  • ●水道の元栓(止水栓)を閉める
  • ●屋外の散水栓などの水を抜く
  • ●給湯器のブレーカーは落とさない(凍結防止ヒーターを作動させるため)

特に高齢のご両親が住む実家や、空き家になっている家の管理をされている方は、水道メーターの場所と元栓の閉め方を事前に確認しておきましょう。
 

凍結した時の正しい対処法


朝起きて蛇口をひねっても水が出ない……そんな時は、焦らず以下の手順で対処してください。
正しい手順で行えば、配管を傷めずに解凍できます。
 

安全な解凍手順

  1. 凍結箇所を確認する:どの蛇口が出ないのか、家全体なのかを確認します。
  2. 蛇口を少し開けておく:解凍された時に水が出るよう、ハンドルを少し開けます。
  3. タオルで保護する:凍っている配管や蛇口にタオルを巻きます。
  4. ぬるま湯をゆっくりかける:タオルの上から「40〜50℃(お風呂の温度)」のぬるま湯をゆっくりかけます。

 

【絶対にやってはいけないNG行動】

  • × 熱湯をかける:急激な温度変化で配管が破裂したり、亀裂が入ったりします。
  • × 無理に蛇口を回す:内部のゴムパッキンがちぎれたり、ハンドルが折れたりします。

 

【動画でもっと詳しく】凍結対処法を実演解説

えひめ水道職人の公式YouTubeチャンネル「水道職人ちゃんねる」では、配管凍結時の正しい対処法をクイズ形式の動画でより詳しく解説しています。
ぬるま湯を使った解凍方法、ドライヤーの当て方のコツ、カイロの効果的な使い方など、実際の手順を映像でご覧いただけますので、ぜひ参考にしてください。
 
▼ YouTube動画はこちら

【凍結トラブル】緊急時の対処法3選
 

愛媛の冬は「道路の凍結」にもご注意を


私たち「えひめ水道職人」のスタッフも、修理対応のために毎日県内を車で走り回っています。
その経験からもお伝えしたいのが、水道管と同じくらい怖い「道路の凍結」の危険性です。
国土交通省(松山河川国道事務所)からも注意喚起が出ている通り、愛媛県内には冬場に危険なスポットがいくつも存在します。
 

特に注意が必要な「国道33号線」と山間部

松山から久万高原町、高知方面へ抜ける国道33号線(特に松山市久谷エリアなど)は、標高が高く、積雪や凍結によるトラブルが多発する難所です。
「平地は雨だから」と思っていても、トンネルを抜けた瞬間に別世界のような雪景色になっていることも珍しくありません。
 
実際に、ノーマルタイヤの車がスリップして立ち往生し、上下線とも通行不能になる渋滞トラブルも発生しています。
山間部へ向かう際は、必ず冬用タイヤを装着するか、チェーンを携行しましょう。
 

愛媛ドライバーが知っておくべき冬の走行ポイント

冬の運転トラブルを防ぐために、以下のポイントも合わせてチェックしておきましょう。
 

  • ●「ブラックアイスバーン」に注意:一見濡れているだけに見える路面でも、実は薄く凍りついていることがあります。特に橋の上やトンネルの出入り口、交差点付近は要注意です。
  • ●バッテリー上がり:気温が下がるとバッテリーの性能が低下します。目安として、液温がマイナス20度になると、新品でも能力が約65%まで落ちると言われています。古いバッテリーは冬本番前に交換しておきましょう。
  • ●ワイパーを立てておく:翌朝の凍結が予想される場合は、ワイパーのゴムがフロントガラスに張り付かないよう、立てておくのが正解です。

 

よく寄せられる冬の水漏れQ&A


愛媛県内のお客様から、冬場によくいただくご質問をまとめました。
 

Q1. 凍結防止のために水を出すのは、夜だけでいいですか?

基本的には夜間から早朝にかけての冷え込みが一番厳しいため、就寝中の実施で効果があります。
ただし、数年に一度の「大寒波」が予報されている場合は、日中でも気温が上がらず凍結したままになることがあります。
そうした日は、日中も水を少し出し続けておくか、早めに解凍作業を行うのが安全です。
 

Q2. 実家が空き家なのですが、冬場に気をつけることは?

愛媛県内でも空き家の管理に関するご相談が増えています。
人が住んでいない家は配管内の水が動かないため、非常に凍結しやすい状態です。
万が一破裂すると、誰にも気づかれずに水が出続け、高額な水道料金や家財への被害につながります。
冬の間は必ず「水道の元栓」を閉めておくとともに、長期間使わないのであればすべての蛇口を開けて「水抜き」をしておくことをおすすめします。
 

Q3. 給湯器のリモコンにエラーコードや雪だるまマークが出ました。

雪だるまマークや凍結予防を示す表示であれば、給湯器が自動的に凍結防止運転を行っているサインですので、正常です。
もしお湯が出ずエラーコード(111や290などメーカーによる)が出ている場合は、給湯器への給水が凍結している可能性があります。
無理にリセットを繰り返さず、気温が上がって自然解凍するのを待つか、ぬるま湯での解凍を試みてください。
 

Q4. マンションの2階以上に住んでいれば凍結しませんか?

戸建てに比べればリスクは低いですが、油断はできません。
特に玄関外のパイプスペースが北側にある場合などは、寒風が吹き込んで中の給湯器や水道メーターが凍結することがあります。
パイプスペースの扉の隙間を目張りしたり、メーター周りに保温材を詰めたりする対策が有効です。
 

Q5. 水を出しっぱなしにすると、水道代が高くなりませんか?

地域や口径によりますが、鉛筆の芯くらいの太さで一晩(8時間)流した場合、水道代は約10〜20円程度です。
もし凍結して配管が破裂してしまうと、修理費用に数万円かかってしまうこともあります。
「一晩数十円の保険」と考えて、冷え込みが厳しい夜は迷わず水を流すことをおすすめします。
 

冬の愛媛を安心して過ごすために


愛媛県の沿岸部は比較的温暖な地域ですが、だからこそ「まさか自分が」という無防備さがトラブルを招くことがあります。
天気予報で寒波のマークが出たら、まずは「水を少し出しておく」だけでも立派な対策になります。
 
少しでも水まわりに違和感を覚えたら、早めに確認し、必要であれば専門業者に相談することで大きな被害を防げます。
私たち「えひめ水道職人」は、愛媛県全域の地理や住宅事情に精通した水まわりのプロフェッショナルです。
松山市、今治市、新居浜市、西条市、宇和島市など、365日・24時間体制でご依頼を受け付けておりますので、年末年始の急なトラブルでもお気軽にご相談ください。

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えひめ水道職人 0120-492-315

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